公立はこだて未来大学 情報アーキテクチャ学科 塚田研究室
Future University Hakodate, Depertment of Media Architecture, Tsukada Lab
最終更新:2022/12/20
研究テーマ
塚田研の研究テーマは,日常生活にコンピュータ/センサ/Web等を融合した新しいデバイス/システム/サービスを構築することです.更に,こうしたシステムを効率的に実装するための支援技術や,様々な素材を活用した新しいインタフェースを探求します.別ページに配属希望学生向けの研究室情報をまとめていますので,志望学生は是非一読して下さい.
テーマ1: 日用品インタフェース
私達の身の回りにある様々な日用品に小型のセンサやコンピュータを搭載し,情報技術で「拡張」された日用品を用いて生活をさりげなく支援するシステム「日用品インタフェース」を提案・開発します.特に,以下のようなトピックに関心があります.
(a) 人をふっと幸せにする技術
単に役立つだけでなく,使っている/触っているだけで「ふっと」幸せになるような技術が重要だと考えます. 例えば,ぬいぐるみのモフモフ感/ウィットの聞いた返し/クスッとした笑い/癒される音楽/かわいい動き,等々... こうした「幸せ感」を自ら定義して,デバイスやシステムに取り入れて,その効果を確かめましょう.
(b) さりげない行動変容を誘う技術
人の習慣や行動を,「さりげなく」改善する技術が重要だと考えます.行動経済学でいう,「ナッジ(そっと背中を押す)」という概念とも共通します.例えば,フォークにセンサを内蔵して,食べ物の色や食べるペースを記録しつつ,インタラクティブな音や映像を用いてユーザにフィードバックすることで,食習慣を改善するようなシステムを開発しています.行動変容を強制するのではなく,「さりげなく(or楽しく)」改善できるシステムを作りましょう.
テーマ2: マテリアル・インタラクション
実世界には,これまで情報技術と無縁だと思われていた様々な素材(マテリアル)が無数に存在しています.たとえば,「手芸と電子工作を融合させたe-Textile」,「プリンタと導電性インクを用いた回路印刷」,「導電性素材を用いたインタラクティブな3Dプリント」等も注目されています.本研究テーマでは,こうした新しい「マテリアル」に着目し,プログラミング/電子回路等と融合することで,新しいインタラクティブ・デバイスの可能性を模索します.
テーマ3: ファブを支える支援技術
3Dプリンターやレーザーカッター等のデジタル工作機械や,Arduino/M5Stack等の汎用マイコンを用いて,電子回路から筺体まで,ほとんどあらゆるものを自分で作れる「パーソナル・ファブリケーション(ファブ)」が身近になっています.塚田研でも,ほとんどのテーマでこうした機材をプロトタイピングのためのツールとして活用しています. 一方,こうしたツールはまだまだ発展途上であり,頭で思い描いたシステムを手早く作ることは困難です.そこで,本研究テーマでは,ファブの発展を支え,新しいモノづくり(プロトタイピング)を支援するための技術を提案・開発・公開していきます.
テーマ4: 一芸研究
自分の特技/趣味を最大限に生かして,一芸を強引にでも研究にしましょう.一芸さえすごければ研究方法は塚田が一緒に考えます.得意なこと/好きなことを突き詰めることで,粗があってもなにかが生まれるはずです.また,プログラミングやモノづくりが得意だが,どう研究にすればよいか分からない人も歓迎です.ファッション/アクセサリ/モデリング/イラスト/ダンス/コスプレ/楽器/スポーツ,等々...創造的趣味や身体的特技の方が「一芸」を生かしやすいですが,超絶詳しければ収集系でも構いません.