音を用いたカジュアルな遠隔コミュニケーションの拡張

Skype や Zoom 等に代表されるビデオ会議システムは会議等のフォーマルな場面だけでなくオンライン飲み会などのカジュアルな場面で利用されることが増えてきた.こうした場面では,細かな感情や雰囲気が共有されにくいことや,自宅から参加できることから辞め時が難しいといった様々な課題が生じてくる.本研究では,オンライン飲み会のような複数人でのカジュアルな遠隔コミュニケーション場面において,ユーザが任意のタイミングで効果音を挿入でき,かつ遠隔コミュニケーション中の発話数によってBGM のテンポを自動で調整するシステムを作成した.さらに,評価実験を通してシステムによるコミュニケーションへの影響やユーザの主観的な印象などを調査した.

発表

  • 綿谷 晃太郎, 塚田 浩二. 動的な音を用いたカジュアルな遠隔コミュニケーションの拡張. 情報処理学会研究報告, 2023-HCI-202(16), pp.1-8. 2023-3. [PDF]
  • 綿谷 晃太郎, 塚田 浩二. 音を用いたカジュアルな遠隔コミュニケーションの拡張. 情報処理学会研究報告, 2021-HCI-194(11), pp.1-7, 2021-08. [PDF] 【HCI研究会 2021年度学生奨励賞】

足音から歩行をデザインする靴の提案

私たちは,音の変化によって自分の行動に影響されることがある.また,逆に自分の行動の変化によって音を操ることもある.例えば,ゲーム内のBGMのテンポが早くなれば,視覚情報がなくとも「急がなければ」と行動し,講義中に退出するときは,普段よりゆっくり行動し音を鳴らさないようにする.このように,音と行動は相互に影響されている.本研究では,歩行動作に合わせて足音を動的に生成する靴型デバイスを提案する靴型デバイスを提案する.足音から歩行動作を誘導することと,歩行感覚を足音によって強めることの両面性を持ったシステムの開発を行う.


発表


DirectionalGuitar: 指向性スピーカーを用いたギター演奏の拡張

近年,コンピューター技術を用いたライブ演出の拡張が盛んに行われている.一方,これらは大規模なステージを指向したものが多く,アマチュア演奏者が手軽に扱えるものは少ない.そこで本研究では,ギターと指向性スピーカーを組み合わせることで,ギター演奏者の姿勢をライブ演出に組み込み可能なシステム,「DirectionalGuitar」を提案する.

DirectionalGuitarの装着例.既存のギターに装着して演奏する.

発表

  • 滝谷 和希 , 沖 真帆 , 塚田 浩二, DirectionalGuitar: 指向性スピーカーを用いたギター演奏の拡張,  情報処理学会研究報告, 2020-HCI-187(16), pp.1-8, 2020-03 . [PDF]
  • 滝谷 和希,沖 真帆,塚田 浩二, DirectionalGuitar: 指向性スピーカーを用いたギター演奏の拡張, WISS2019論文集, デモ発表,[3-R-13] ,Sep,2019. [PDF]

ASMRコンテンツ制作支援システム

近年,ASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)と呼ばれる現象が注目を集めている.ASMRコンテンツは,動画共有サイト上や専用のアプリケーションなどに多数アップロードされている. そのほとんどは手動で物理的な音を繰り返し鳴らして撮影されており,1時間以上の尺があるものも多いため,ASMRコンテンツの制作には労力がかかる.そこで本研究では,好みのASMRの音源を自動で作成することのできるASMRコンテンツのための制作サポートシステムを提案する.静音アクチュエータを用いて物理的にものを動かし,好みの音色やリズムを発生させ録音するシステムのプロトタイプを構築した.今回は静音アクチュエータとして,吊るされた日用品を電磁石により動かすシステムToolShakerを使用し,音色を変更するための機構等を追加した.さらに, ASMRのトリガーとされている音源の一つであるタッピングに着目し,プロトタイプを用いてタッピング音・動画を作成した.

システム外観

発表

  • 紺谷 知代,沖 真帆,塚田 浩二, ASMRコンテンツ制作サポートシステムの提案, インタラクション2020論文集,インタラクティブ発表,3A-06,pp.825-828, 2020-03-11. [PDF]

つぼてるみん:音フィードバックを用いた足つぼマッサージの支援

足裏は第二の心臓と呼ばれるくらい健康維持のために大切だといわれる.足つぼマッサージは,足裏を刺激することで血液の流れを良くし,身体の不調を改善できるということで人気があり,多くの専門書籍も販売されている.しかし,足ツボの数は60箇所以上あり,身体の不調ごとのパターンを覚えるのが大変であり,正しいツボの位置を指圧することも難しい.
そこで本研究では,誰でも簡単に足ツボマッサージが出来るようにするために,インタラクティブな足ツボソックスと指圧棒を提案する.

発表

  • 遠藤 美輝,沖 真帆,塚田 浩二: つぼてるみん, ソフトウェア科学会 WISS2014論文集, pp. 139-140 (Nov, 2014). [PDF]

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