習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイス

本研究では ,家庭内でのゴミ捨てに着目し,習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイスを提案する.本デバイスでは,複数のセンサを組み合わせてゴミの状態を検出し,LEDマトリクスを用いてリアルタイムに可視化することで,ユーザの行動変容を狙う.

デバイス構成
ゴミを捨てる毎に,ディスプレイ内にブロックが出現し下方に積まれていく.ブロックのサイズはゴミの重さに応じて変化する.生ゴミ等のにおいを検知すると特殊なアイコンを表示し(図中央),ゴミが一定量を超えるとゴミ回収を促すアニメーションを表示する(図右).

発表

  • 金野 文哉,塚田 浩二. 習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイス. インタラクション2023論文集, インタラクティブ発表, 3B-49, pp.977-980. 2023-3. [PDF]

カーレースの技術向上を支援する荷重位置可視化デバイス

本研究では,車体にかかる荷重位置をリアルタイムに可視化するデバイスを製作する.このデバイスでは,荷重移動を検知するセンサ部と可視化するディスプレイ部で構成される.センサ部では加速度センサと角速度センサを用いて荷重移動を推定し,ディスプレイ部では水面のメタファで可視化を行う.ドライバーに荷重移動を分かりやすく伝達することで,運転技術の向上を目指す.

試作デバイスの外観と水面の可視化例.可視化手法は容器に入った水が揺れ動く様をモチーフにして,真上から見たときの波紋と横から見たときの水面が波打つ様子を,LEDの点灯アニメーションで表現している.
試作デバイスを車に設置して使用している例

発表

  • 老沼 響,塚田 浩二. カーレースの技術向上を支援する荷重位置可視化デバイス. インタラクション2023論文集, インタラクティブ発表, 2A-10, pp.494-497. 2023-3. [PDF]

RayLeight: レイリー散乱を用いたマトリクスディスプレイの提案

本研究では、青空や夕焼けを生むレイリー散乱という現象に着目し、アクリルエマルジョンが溶け込んだ溶液と光源を組み合わせることで、レイリー散乱を応用したディスプレイを制作する。本システムにより、日常生活に馴染んだ印象的な情報提示を目指す。
その第一歩として、次のような実験・実装を行った。まず、溶液の濃度や白色光を照射する向きによって発色がどのように変化するかを検証し、ディスプレイの基本部品(透明の角型容器に溶液を封入したもの)を作成した。部品をマトリクス状に並べ、底面に配置した白色LEDで照らすことで、任意の部品の色を変化させるディスプレイを試作した。

コンセプト:(1) レイリー散乱現象を引き起こす素材を、取り回しが容易で配置の自由度が高い形に加工(部品化)し、(2) 光源と組み合わせたディスプレイを設計する
試作したディスプレイの表示例:4 × 2 に部品を配置して底面LEDを全点灯したときの側面(左)と上面(右)の写真

発表

  • 袴田 結女, 沖 真帆, 塚田 浩二. RayLeight : レイリー散乱を用いた立体ディスプレイの試作. WISS2022予稿集, デモ発表, 3-A08. 2022-12. [PDF]
  • 袴田 結女,沖 真帆,塚田 浩二.RayLeight: レイリー散乱を用いたマトリクスディスプレイの提案.情報処理学会研究報告,2022-EC-63(12),pp.1-7.2022-03-11.[PDF]


MagTile:多様な操作が可能なマグネット式インタフェースの提案

本研究では、磁石のフィードバックを利用した入力デバイスを提案する。ボードとスイッチの2つのモジュールで構成され、ボードにスイッチを乗せて動かすことで操作する。操作方法は、回転・ピボット・押すの3種類に対応する。2つのモジュールには磁石が埋め込まれており、操作した際のフィードバックを触覚や音で得ることができる。また、操作をセンシングする電子回路はボード部/スイッチ部の一方に埋め込めばよいため、用途で使い分けることができる。

システム構成
磁石によるフィードバックを活用した3種類の操作
MagTileを用いた応用例の一つ。3種類の操作を使って、ボード裏に配置したLEDの色変更・輝度調整・全面への反映を行う。
MagTileを用いた応用例の一つ:研究室紹介装置。メンバーの名前が書かれたスイッチにIDタグを埋め込み、装置で固有IDを識別することで、そのメンバーのプロフィール情報や研究プロジェクトを表示/切り替えする。

発表・受賞

  • 晴山 京汰. Magtile. INTERNATIONAL STUDENTS CREATIVE AWARD2022(ISCA2022), デジタルコンテンツ部門, 入選作. https://kc-i.jp/activity/award/isca/2022/winner/ (最終アクセス:2023年2月21日)
  • 情報処理学会 EC研究会2021年度学生優秀賞 受賞.
  • 晴山 京汰,塚田 浩二.MagTile:多様な操作が可能なマグネット式インタフェースの試作.情報処理学会研究報告,2022-EC-63(14), pp.1-8.2022-03-11. [PDF]
  • 晴山 京汰,塚田 浩二.多様な操作が可能なマグネット式インタフェースの提案.WISS2021予稿集.デモ発表,3-B04. 2021-12.[PDF]

LEDマトリクスで拡張したインタラクティブな靴紐の提案

近年,コンピュータの小型化/高性能化は著しく,身近な衣類や装飾具にコンピュータを搭載したウェアラブルデバイスが多数登場している.例えば,靴型のウェアラブルデバイスに注目すると,足の形に合わせて靴のフィット感等の実用性の向上や,足の動きに連動する等の新たなパフォーマンス表現に注目した事例がある.一方,靴のファッション性の向上に注目した例は少ない.そこで本研究では,スニーカーの靴紐の通し方や,外観/機能等の多様性に着目した.インタラクティブなディスプレイを靴紐周辺に搭載することで,靴紐の表現を拡張し,ファッション性の向上を図る.具体的には,スニーカーのタンの部分にLEDマトリクスを,靴紐を通すホール部分にタッチセンサを組み込むことで,靴紐の通し方の支援やバーチャルな靴紐の表現を試みる.

発表

  • 大崎 隼平,塚田 浩二, LEDマトリクスで拡張したインタラクティブな靴紐の提案, インタラクション2020論文集,インタラクティブ発表,3B-58,pp.998-1000, 2020-03-11. [PDF]

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