ブラインドを拡張した新たな情報提示手法

ブラインドは手軽に採光状況やプライバシーを調整できる点から,一般的な窓から会議室等のガラス壁まで,幅広く利用されている.本研究では,こうしたブラインドと窓をスクリーンに見立て, 室内から映像を投影することで,室内/室外の双方から視認可能なディスプレイとして利用できると考えた.さらに,ブラインドの羽根の向きをセンサで取得し,映像を制御することで,室外に伝わる情報量の 調整を試みる.プロトタイプを実装し,ブラインドの内側/外側から見た際の視認性や印象の違いを調べる評価実験を行った.

本研究の着眼点.ブラインドの羽根の開閉状況に応じて,室内/室外の双方から閲覧可能なスクリーンとして利用する.
羽根の開閉状態毎の外側/内側の投影例

発表

  • 本間 貴士, 沖 真帆, 塚田 浩二. ブラインドを拡張した新たな情報提示手法の研究. 情報処理学会論文誌, Vol.62, No.2, pp.713-726 (2021-02-15).[PDF]
  • 本間 貴士, 沖 真帆, 塚田 浩二, ブラインドを拡張した新たな情報提示手法とその応用, 研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI), 2019-UBI-64(11), pp.1-8, Dec, 2019. 【第64回UBI研究発表会 優秀論文賞】 [PDF]
  • 本間 貴士 , 沖 真帆 , 塚田 浩二,ブラインドを拡張した新たな情報提示手法の提案と評価,エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2018論文集, pp. 237-241, Sep, 2018. [PDF]
  • 本間 貴士,沖 真帆,塚田 浩二,ブラインドを拡張した新たな情報提示手法の提案,インタラクション2018論文集,インタラクティブ発表,1B61,pp.417-420,2018.[PDF]
  • 本間 貴士 , 沖 真帆 , 塚田 浩二,ブラインドを拡張したインタラクティブ・ディスプレイの提案,エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2017論文集, pp.446-448, Sep, 2017. 【情報処理学会東北支部賞】[PDF]

LEDマトリクスで拡張したインタラクティブな靴紐の提案

近年,コンピュータの小型化/高性能化は著しく,身近な衣類や装飾具にコンピュータを搭載したウェアラブルデバイスが多数登場している.例えば,靴型のウェアラブルデバイスに注目すると,足の形に合わせて靴のフィット感等の実用性の向上や,足の動きに連動する等の新たなパフォーマンス表現に注目した事例がある.一方,靴のファッション性の向上に注目した例は少ない.そこで本研究では,スニーカーの靴紐の通し方や,外観/機能等の多様性に着目した.インタラクティブなディスプレイを靴紐周辺に搭載することで,靴紐の表現を拡張し,ファッション性の向上を図る.具体的には,スニーカーのタンの部分にLEDマトリクスを,靴紐を通すホール部分にタッチセンサを組み込むことで,靴紐の通し方の支援やバーチャルな靴紐の表現を試みる.

発表

  • 大崎 隼平,塚田 浩二, LEDマトリクスで拡張したインタラクティブな靴紐の提案, インタラクション2020論文集,インタラクティブ発表,3B-58,pp.998-1000, 2020-03-11. [PDF]

StandOuter:第三者の視点を考慮した姿勢改善手法

人間は長年の生活の中で様々な生活習慣や癖が身につくが,健康に悪影響を及ぼしたり,悪い印象を与える悪癖や悪習慣も存在する.しかし,癖の多くは無意識に現れるので,本人が気づく事は難しい.そのため,癖の矯正には,第三者から癖の発生を指摘してもらうことが大切である.また,悪癖を改善するためには,悪癖の発生時にユーザがそれを認識し矯正すること,長期的にその悪癖を改善しようとするモチベーションを保つことが重要である.
本研究では立姿勢や着座姿勢という人間の姿勢の悪癖に焦点をあて,第三者の視線を考慮しつつ姿勢が乱れたその場を中心に悪癖の発生を通知するシステム「StandOuter」を提案する.また,リアルタイムで第三者への通知を行うフィードバック手法の効果について評価実験を行った結果,姿勢改善の意識付けを与える効果が期待できること,第三者から矯正の指摘を受けやすくなることが分かった.

発表

  • 西田 樹, 塚田 浩二, StandOuter: 第三者の存在を考慮した姿勢改善手法の提案, 情報処理学会研究報告, vol.2018-HCI-177, No.17, pp.1 – 7, 2018. [PDF]
  • Tatsuki Nishida and Koji Tsukada, StandOuter: interactive outerwear for improving posture using self-conscious feelings, In Proceedings of the 2017 ACM International Joint Conference on Pervasive and Ubiquitous Computing and Proceedings of the 2017 ACM International Symposium on Wearable Computers (UbiComp ’17). pp. 273-276, Sep, 2017. [PDF]
  • 西田 樹,沖 真帆,塚田 浩二, StandOuter: 第三者の視点を考慮した姿勢改善手法の提案, ソフトウェア科学会 WISS2016論文集, pp.305-306, 3-A21, Dec,2016. [PDF]

ToolShaker: 日用品自体を駆動する情報提示手法の提案

近年,電磁石をアクチュエータとして利用したインタラクションに関する研究が盛んに行われている.しかし,これらの研究の多くは,大規模な電磁石制御装置を用いて専用の磁性体を動作対象とするため,様々な場面で柔軟に応用させることは難しい.本研究では,電磁石による制御対象として,金属製の食器や工具などの日用品に着目した.こうした磁性を持つ日用品を電磁石で駆動させることで,日常生活の中での新しい情報提示手法や,エンターテイメントとしての応用に繋がる可能性がある.本研究では,電磁石で日用品を駆動させるための電磁石デバイスツールキットを提案し,そのプロトタイプを作製した.

発表

  • 道貝 駿斗, 沖 真帆, 塚田 浩二. ToolShaker:電磁石を用いて日用品自体を駆動する情報提示手法の提案. 情報処理学会論文誌, Vol.60, No.2, pp.385-396. 2019-02-15. [PDF]
  • 道貝 駿斗,沖 真帆,塚田 浩二,ToolShaker: 日用品自体を駆動する情報提示手法の提案,インタラクション2018論文集,口頭発表・インタラクティブ発表,INT18011,pp.90-95,2018. [PDF]
  • Hayato Dogai, Maho Oki, and Koji Tsukada. ToolShaker: Presentation Technique for “as-is” Display of Daily Commodities. In Proceedings of the 9th Augmented Human International Conference (AH ’18). Article 44, 3 pages, 2018. [PDF]
  • 道貝 駿斗,新山 大翔,沖 真帆,塚田 浩二,日用品を駆動対象とした電磁石ツールキットの提案,インタラクション2017論文集,インタラクティブ発表(一般公開発表),pp.809-812, 3-508-39, Mar, 2017.[PDF]

日用品ドローンを用いたインタラクション手法

本研究ではドローンの活用場所を日常生活に設定し,既存の日用品を小型ドローンを用いて拡張する「日用品ドローン」を提案する.日用品ドローンでは,小型ドローンのベースステーションにスマートフォンを内蔵し,スマートフォンのカメラやセンサを用いて機体の位置推定や移動制御を行う.今回,日用品ドローンの一例として,デスクライトを想定したランプシェードローンのプロトタイプを作成した.

ランプシェードローンのコンセプト図
ランプシェードローンのプロトタイプ

対外展示

  • 今泉 友宏,沖 真帆,塚田 浩二,日用品ドローンを用いたインタラクション手法,インタラクション2016論文集,インタラクティブ発表,pp.1088-1091,Mar, 2016.[PDF]


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