FabClock: 柔軟な時間表現を行うツールキットの提案

FabClockは,筐体/機能共に拡張性を持たせた,ユーザーの好みに合わせて柔軟な時間表現を行うことができる壁時計ツールキットです.入手性の高い最低限の部材で構成されており,レーザーカッターを使用できる環境があれば,世界中で誰でも簡単に製作できることを目標に設計をしています.筐体はレーザーカッターを用いた部品で構成されるため,ユーザーの好みに合わせた形状の筐体を製作することができます.FabClockには60個のフルカラーLEDが実装されているLEDテープが,筐体の外側の円周に配置されており,壁に光を投影することで,その光の位置や色などにより,時間表現を行います.また,そのLEDテープを制御するマイコンにはBluetoothモジュールが搭載されており,専用のスマートフォンアプリを用いて,ユーザーは時間表現の柔軟な制御を行うことができます.

発表

  • 太田 啓介,沖 真帆,塚田 浩二, FabClock: 柔軟な時間表現を行う壁時計ツールキットの提案, ソフトウェア科学会 WISS2015論文集, pp.115-116, 1-R03, Dec,2015. [PDF]
  • 作品展示.太田 啓介,塚田 浩二,「FabClock」,GUGEN2015,秋葉原コンベンションホール,2015/12/19.

SomaticBall: ボールと身体の関係を制御するシステム

近年,スポーツに情報技術を導入して,スポーツ体験を拡張する「Augmented Sports」という分野の研究が盛んに行われてきています.このAugmented Sportsでは,スポーツプレイヤーの身体/道具/フィールドなどに,センサ/アクチュエータ/コンピュータを搭載することで,新しいスポーツ体験を実現させます.
本研究では,多くのスポーツで使用される「ボール」に注目し,ボールと身体とのインタラクションを制御することで,ボールを扱うスポーツで比喩表現として使われる「ボールが身体に吸い付く感覚」を提示する「SomaticBall」を作製しました.SomaticBallでは,ボールの動作制御手法として「磁力」を利用します.ボール自体には,磁性体を組み込み,ユーザーが身につけるデバイスには,電磁石とマイコンを組み込むことで,デバイスから発する磁力によってボールを制御し,「ボールが身体に吸い付く感覚」を提示します.

デバイス構成
デバイス全体の外観


発表

  • Hayato Dogai, Maho Oki, and Koji Tsukada,  SomaticBall: Ball-Type Device Providing “Sticking Feeling”. In Proceedings of the 13th International Conference on Advances in Computer Entertainment Technology (ACE2016) , Article 37 , 6 pages. 2016.  [PDF]
  • 道貝 駿斗, 沖 真帆, 塚田 浩二, SomaticBall: 「ボールが体に吸い付く感覚」を提示するボール型デバイスの提案, エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2016論文集, pp.217-222, Nov, 2016. [PDF]
  • 道貝 駿斗, 沖 真帆, 塚田 浩二, SomaticBall: ボールと身体の関係を制御するシステムの提案, ソフトウェア科学会 WISS2015論文集, pp.171-172. [PDF]

LEGOrics: 外観を保ちつつ電気的に拡張したLEGOブロックの提案

近年、ブロック状のモジュールを組み合わせてインタラクティブに動作するシステムが数多く提案されている。しかし、これら既存のシステムの多くはブロックの形状が特殊であったり、電気的な配線を外部に取り回したりすることが多く、ブロックとしては扱いにくく美観も損ねてしまう問題があった。
本研究ではこれらのブロックの中でも特に古典的なLEGOブロックに着目し、その同じ形状・外観を保ちつつ、インタラクティブに動作する新しい電子ブロック「LEGOrics」を提案する。

legorics 光ってる写真
LEGOricsの外観

対外発表

  • 熊谷 明音,沖 真帆,塚田 浩二: LEGOrics: 外観を保ちつつ電気的に拡張したLEGOブロックの提案,情報処理学会 インタラクション2015論文集,インタラクティブ発表(プレミアム発表,一般公開発表),pp.598-601 (Mar, 2015). [PDF]

FingerPhone:指紋認証装置を一体化したスマートインターフォン

生体認証を用いたID システムは,個人識別の手法として急速に普及しつつありますが,銀行の決済や開錠システムなど,その用途の多くは単純な認証決済などに限られていました.本研究では,指紋センサを用いる際の「指先で特定の表面に触れる」という物理的制約に着目し,インターフォンの押しボタンに指紋センサを統合することで指紋認証を無意識/簡易的な個人識別サービスとして活用する応用例「FingerPhone」を提案します.

発表

  • Maho Oki, Koji Tsukada, Kazuhiro Kimura, and Satoshi Nakamatsu, FingerPhone: smart interphone integrated with a fingerprint sensor, In Adjunct Proceedings of the 2015 ACM International Joint Conference on Pervasive and Ubiquitous Computing and Proceedings of the 2015 ACM International Symposium on Wearable Computers (UbiComp/ISWC’15 Adjunct), pp.277-280 [PDF]
  • 木村和弘,沖真帆,塚田浩二: FingerPhone:指紋認証装置を一体化したスマートインターフォン, ソフトウェア科学会WISS2014 論文集,pp.197-198 (Nov, 2014) [PDF]
  • 池田昂平, 山本貴文, 木村和弘,作品展示,第9 回金の卵オールスターデザインショーケース,AXIS Gallaly(六本木),2014/08/28-09/07,http://www.axisinc.co.jp/building/eventdetail/344

RoboClock:壁時計型ロボットを用いたインタラクション手法

近年,ロボットの開発が進み,一般家庭内にも徐々にロボットが普及しつつあります.その中には,掃除などの家事を支援するものや,人とコミュニケーションを取り心の癒やしを与えるものなど,多彩な機能/効果を持つロボットが登場してきています.一方,現在普及しているロボットは床面を移動するものが多く,床面に直接物や家具を置く場合が多い日本の家屋では,ロボットの行動範囲が制限される場合があります.
そこで,本研究ではロボットを配置する場所として壁面に着目し,壁面を移動しつつインタラクティブな情報提示を行う壁時計型ロボット「RoboClock」を提案します.

RoboClockの外観
アラーム機能の使用イメージ


発表

  • 鈴木 陽亮,沖 真帆,塚田 浩二: RoboClock: 壁時計型ロボットを用いたインタラクション手法,情報処理学会 インタラクション2015論文集,インタラクティブ発表(プレミアム発表,一般公開発表),pp.889-892 (Mar, 2015). [PDF]

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