日用品の挙動を記録/活用するスマートステッカー

日用品にセンサ等を取り付けてその挙動を検出できれば,生活に溶け込んだ形で人々の行動認識やフィードバックを行う日用品インタフェースとして活用できる.一方,多様な日用品やその使い方を考慮してセンサの挙動をカスタマイズすることは難しい.本研究では,日用品に手軽に取り付けてその挙動を確認・登録・活用できるスマートステッカーを提案する.

システム利用の流れ.スマートステッカーを日用品に貼り付け,利用時のセンサデータから特定のアクションを登録し,アプリケーションに活用する.この図では,ドアに取り付け開閉時の加速度センサデータ区間を選択・登録することで,ドア開閉の発生状況を時計アプリに反映する例を示す.

発表

  • 佐藤 佑亮, 塚田 浩二.日用品の挙動を記録/活用するスマートステッカー.WISS2023予稿集,デモ発表 3-A07.2023-12.[PDF]

単純な動作でユーザに気づきをもたらす日用品付帯型ロボットの研究

人間は周辺感覚内でモノの動きを知覚すると,その「動き」に反応して自然と動いたモノに視線を向けてしまう.この人間の知覚の特徴から,本研究では日用品に取り付き, 取り付いたモノをシンプルな動作でさりげなく動かす日用品付帯型ロボットを提案する.ユーザが所持している日用品にロボットを取り付けることで,日常生活にロボットを導入しやすいと考えた.身近な日用品である「本」を題材として,「本のページをめくる動作」,「本の表紙が揺れる動作」,「本が震える動作」の3 種類の動作を行うプロトタイプを実装した.ユーザ評価実験を通して,3 種類の動作を比較し,動作に対する注意の向け方や印象の違いを調査する.

発表


自動車内の状況を反映可能なスマートステッカーの提案

走行中の自動車内の状況を、歩行者や他の運転者に伝えることは難しい。自動車用のステッカー、特に初心者マーク/高齢者マークや「赤ちゃんがのっています」マークなどは、車内の様子を知る助けとなる。一方、これらはリアルタイムの状況を反映しているものではないため、運転者の体調や緊張度等を車外から推察することは難しい。
そこで本研究では、車内の状況に応じて動的に変化するスマートステッカーを提案する。 自動車のリアガラスなどにLEDマトリクスを内蔵したスマートステッカーを配置し、スマートフォンやスマートウォッチと連携することで、ドライバーの状態などの車内の状況認識を行う。認識結果に応じてステッカーの表示内容を動的に変化させ、車内の状況を伝達する。

スマートステッカーの外観とシステム構成
試作中の提示コンテンツ
ストレス状態提示ステッカーの初期試作の利用イメージ

発表

  • 佐藤 佑亮, 塚田 浩二. 自動車体験を拡張するスマートステッカーの試作. 情報処理学会研究報告, 2023-HCI-202(30), pp.1-6. 2023-3. [PDF]
  • 佐藤 佑亮,塚田 浩二.自動車内の状況を反映可能なスマートステッカーの提案.インタラクション2022論文集,インタラクティブ発表(プレミアム発表),3D-03,pp.400-402,2022-03-01.[PDF]

習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイス

本研究では ,家庭内でのゴミ捨てに着目し,習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイスを提案する.本デバイスでは,複数のセンサを組み合わせてゴミの状態を検出し,LEDマトリクスを用いてリアルタイムに可視化することで,ユーザの行動変容を狙う.

デバイス構成
ゴミを捨てる毎に,ディスプレイ内にブロックが出現し下方に積まれていく.ブロックのサイズはゴミの重さに応じて変化する.生ゴミ等のにおいを検知すると特殊なアイコンを表示し(図中央),ゴミが一定量を超えるとゴミ回収を促すアニメーションを表示する(図右).

発表

  • 金野 文哉,塚田 浩二. 習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイス. インタラクション2023論文集, インタラクティブ発表, 3B-49, pp.977-980. 2023-3. [PDF]

PartsSweeperを拡張した部品整理手法の提案

本研究は,先行研究である「PartsSweeper」を拡張し,実用性の向上を図る.PartsSweeper は,工作机の裏に磁石を設置して動かすことで,机上に散乱しやすい部品/工具等をさりげなく移動・整理するシステムである.一方,机上のゴミ等の非磁性体の移動や,部品や工具の細やかな分類には課題が残っていた.本研究では,こうした課題を解決するために,非磁性体を移動するための拡張パーツや,天板へのテクスチャ付与による分類手法を提案する.

机上のゴミ(非磁性体)を自動的に整理するツールの実装.先行研究ではツールが回転しゴミを取りこぼしているのに対し,本提案ではツールの回転は最小限に抑えられ,ゴミを残さず移動できている.

テクスチャ付加により部品と工具を移動中に分類する実験の一例.
机の表面に微細な凹凸(テクスチャ.動画の水色部分)を作成しておき,その上を通るように部品や工具を動かす.摩擦や移動経路によって,テクスチャの上に工具を残し部品のみ端に寄せる(またはその逆)ような,選択的な移動を狙う.

発表

  • 阿保 信宏,塚田 浩二.PartsSweeperを拡張した部品整理手法の提案.インタラクション2022論文集,インタラクティブ発表(プレミアム発表),4D-05,pp.529-533,2022-03-01.[PDF]

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