習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイス

本研究では ,家庭内でのゴミ捨てに着目し,習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイスを提案する.本デバイスでは,複数のセンサを組み合わせてゴミの状態を検出し,LEDマトリクスを用いてリアルタイムに可視化することで,ユーザの行動変容を狙う.

デバイス構成
ゴミを捨てる毎に,ディスプレイ内にブロックが出現し下方に積まれていく.ブロックのサイズはゴミの重さに応じて変化する.生ゴミ等のにおいを検知すると特殊なアイコンを表示し(図中央),ゴミが一定量を超えるとゴミ回収を促すアニメーションを表示する(図右).

発表

  • 金野 文哉, 塚田 浩二. 習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイスの試作. 情報処理学会研究報告, 2024-HCI-207(19), pp.1-8 . 2024-3. [PDF]
  • 金野 文哉,塚田 浩二. 習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイス. インタラクション2023論文集, インタラクティブ発表, 3B-49, pp.977-980. 2023-3. [PDF]

日用品の挙動を記録/活用するスマートステッカー

近年,日用品にセンサを取り付けることで,既存の日用品の機能を拡張し,生活のサポートやコミュニケーションの促進を図る研究が盛んに行われている.しかし,既存の日用品を拡張しようとすると,センサの選定や取り付け位置,認識対象とする動作の登録に大きな手間がかかる.そこで,本研究では日用品の挙動を手軽に記録し,多様なアプリケーションに活用するスマートステッカー「DailyProbe」を提案・実装する.DailyProbe は,センサやディスプレイ,IoT マイコンで構成されており,手軽に日用品に着脱できる機構を持っている.ユーザは実際に日用品の動かしながら手軽に登録し,任意のアプリケーションに対するトリガーとして利用できる.

DailyProbeを日用品に貼り付け,利用時のセンサデータから特定のアクションを登録し,アプリケーションに活用する.この図では,ドアに取り付け開閉時の加速度センサデータ区間を選択・登録することで,ドア開閉の発生状況を時計アプリに反映する例を示す.

システム構成

発表

  • 佐藤 佑亮, 塚田 浩二. DailyProbe: 日用品の動作を記録・活用するスマートステッカーの試作と評価. 情報処理学会研究報告, 2024-HCI-207(25), pp.1-8. 2024-3. [PDF]
  • 佐藤 佑亮, 塚田 浩二.日用品の挙動を記録/活用するスマートステッカー.WISS2023予稿集,デモ発表 3-A07.2023-12.[PDF]

多様な学習状況をフィードバックするペン型デバイス

近年,初等教育をはじめとする教育現場では自律的な学習の重要性が高まっており,その支援手段として様々な IoT 文具が提案されている.本研究では,学習状況を複数の LED アレイで可視化することで,学習を開始する動機付けや意欲の継続を促すペン型デバイスを提案する.学習状況はペン内蔵の LEDアレイでフィードバックされ,クラウド上のデータベースに保存される.さらに,このデータを活用することで,多様な学習状況(例:現在の自分, 遠隔にいる友人, 過去の自分)を複数のLEDアレイを用いて提示し, ユーザ自身が比較する学習状況を選択することで, 学習の動機付けや意欲向上を促す.

発表

  • 山本 悠太, 沖 真帆, 塚田 浩二. 多様な学習状況をフィードバックするペン型デバイスの提案. インタラクション2024論文集, インタラクティブ発表, 1B-52, pp.410-413. 2024-3. [PDF]

音声対話可能な2Dキャラクターを用いた仮想共食システム

近年,孤食(一人で食事をすること)を行う頻度が高い人が増加してきている.孤食によって,コミュニケーションの機会・能力の減少や,ストレスの蓄積,栄養の偏りや早食いによる食習慣の悪化等の問題が引き起こされることが懸念されている.
本研究では「食事中の会話によるコミュニケーション」に着目し,立体的アニメーションが組み込まれた2Dキャラクターに,音声対話ができるAIを付与することで,ユーザに対するリアクションや音声会話を可能とし,仮想的な共食環境を提供するシステムを提案する.ユーザの発話を音声認識して,AIを用いた文章生成や音声合成と組み合わせることで,食事中にキャラクターと会話によるコミュニケーションを取ることができる.さらに会話を挟むことで飲食のタイミング,つまり食事ペースを調整する効果を狙う.また,食品を口に運ぶ動作等ユーザの食事中の行動を検出することで,早食いに対する警告など,ユーザの行動に応じたフィードバックを行う.アニメーションでリアクションを返すことで,ユーザに親近感を持たせたり,キャラクターに話しかけやすくする効果を狙う.これらの機能を用いて仮想的な共食環境を提供することで,孤食により引き起こされる問題の軽減を目指す.

システム使用時の様子・システム構成

発表

  • 鈴木 瑞帆, 塚田 浩二. 音声対話可能な2Dキャラクターを用いた仮想共食システム. インタラクション2024論文集, インタラクティブ発表, 1B-55, pp.420-424. 2024-3. [PDF]

単純な動作でユーザに気づきをもたらす日用品付帯型ロボットの研究

人間は周辺感覚内でモノの動きを知覚すると,その「動き」に反応して自然と動いたモノに視線を向けてしまう.この人間の知覚の特徴から,本研究では日用品に取り付き, 取り付いたモノをシンプルな動作でさりげなく動かす日用品付帯型ロボットを提案する.ユーザが所持している日用品にロボットを取り付けることで,日常生活にロボットを導入しやすいと考えた.身近な日用品である「本」を題材として,「本のページをめくる動作」,「本の表紙が揺れる動作」,「本が震える動作」の3 種類の動作を行うプロトタイプを実装した.ユーザ評価実験を通して,3 種類の動作を比較し,動作に対する注意の向け方や印象の違いを調査する.

発表


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