インタラクティブな独楽型残像ディスプレイ

残像ディスプレイは,LED アレイ等を空間上で移動させることで残像を用いて情報提示する仕組みであり,自転車の車輪/扇風機等の多様な残像ディスプレイが提案されている.本研究では,日本の伝統的な玩具である独楽に残像ディスプレイを搭載して,インタラクティブな独楽遊びを支援するシステムを提案する.独楽には複数の LED マトリクスが搭載されており,静止時/回転時に異なる映像を提示する.さらに,内蔵の慣性センサを用いて,独楽同士の衝突等を検出して,インタラクティブな演出を付与できる.

発表

  • 澤谷 樹,塚田 浩二. インタラクティブな独楽型残像ディスプレイの提案. 日本ソフトウェア科学会 WISS2025 予稿集, デモ発表 3-C19. 2025-12. [PDF]

日用品の特性に基づくVRコントローラの基礎検討

近年,ゲームやVR(Virtual Reality)コンテンツに適した多様なコントローラが提案されている.本研究では,日用品の種類・持ち方に応じて,VR コンテンツ内で道具を持ち替えるように扱えるコントローラの構築を目指す.身の回りには多様な日用品があるため,ユーザは自分の好みの形状/重さ/大きさを選択でき,そうした特性を活用した動きとゲーム内の操作を対応付けることで,斬新で分かりやすい操作体系を構築できる可能性がある.
基礎検討としてまず,持ち方の変化に注目して,スマートフォンを用いたプロトタイプを実装した.スマートフォンの持ち方によってHMD上のVR コンテンツ内の道具を切り替え,スマートフォンを動かした際の道具の機能が変化する.

本システムの利用状況と,スマートフォンの持ち方に応じて武器が切り替わる例

発表

  • 尾崎 陽彦, 塚田 浩二. 日用品の特性に基づくVRコントローラの基礎検討. 情報処理学会 インタラクション2025論文集, インタラクティブ発表, 3B37, pp.1172-1175. 2025-3. [PDF]

日用品のさりげない動きを用いた誘目性のデザイン

人間は周辺感覚内でモノの動きを知覚すると,その「動き」に反応して自然と動いたモノに視線を向けてしまう.この人間の知覚の特徴を踏まえて,本研究では生活空間でさりげない動きを生成するデバイスを提案する.本研究ではまず,デバイスの設計のための事前検討として,「生活空間内で生じたさりげない動きの調査」を行った.この結果を踏まえて,「フォトフレームの写真が動くデバイス」と「布が動くデバイス」の2 種類を実装した.これらのデバイスを用いた評価実験を通して,さりげなさと誘目性が両立するパラメータを調査した.さらに,一定の注意を引きながらも,生活に溶け込んだデバイスの設計に必要な要素について考察する.

「フォトフレームの写真が動くデバイス」と「布が動くデバイス」の外観・動作機構

発表

  • 高澤 佳乃, 塚田 浩二. 日用品のさりげない動きを用いた誘目性のデザイン. 情報処理学会研究報告, 2025-HCI-212(10), pp.1-7. 2025-3. [PDF]
先頭に戻る