人間は周辺感覚内でモノの動きを知覚すると,その「動き」に反応して自然と動いたモノに視線を向けてしまう.この人間の知覚の特徴を踏まえて,本研究では生活空間でさりげない動きを生成するデバイスを提案する.本研究ではまず,デバイスの設計のための事前検討として,「生活空間内で生じたさりげない動きの調査」を行った.この結果を踏まえて,「フォトフレームの写真が動くデバイス」と「布が動くデバイス」の2 種類を実装した.これらのデバイスを用いた評価実験を通して,さりげなさと誘目性が両立するパラメータを調査した.さらに,一定の注意を引きながらも,生活に溶け込んだデバイスの設計に必要な要素について考察する.
「フォトフレームの写真が動くデバイス」と「布が動くデバイス」の外観・動作機構
発表
高澤 佳乃, 塚田 浩二. 日用品のさりげない動きを用いた誘目性のデザイン. 情報処理学会研究報告, 2025-HCI-212(10), pp.1-7. 2025-3. [PDF]
人間は周辺感覚内でモノの動きを知覚すると,その「動き」に反応して自然と動いたモノに視線を向けてしまう.この人間の知覚の特徴から,本研究では日用品に取り付き, 取り付いたモノをシンプルな動作でさりげなく動かす日用品付帯型ロボットを提案する.ユーザが所持している日用品にロボットを取り付けることで,日常生活にロボットを導入しやすいと考えた.身近な日用品である「本」を題材として,「本のページをめくる動作」,「本の表紙が揺れる動作」,「本が震える動作」の3 種類の動作を行うプロトタイプを実装した.ユーザ評価実験を通して,3 種類の動作を比較し,動作に対する注意の向け方や印象の違いを調査する.
発表
髙澤 佳乃, 塚田 浩二. 単純な動作でユーザに気づきをもたらす,日用品付帯型ロボットの研究. エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2023論文集, pp. 279-285. 2023-09-02. [PDF] 【特選セッション発表認定】
近年,電磁石をアクチュエータとして利用したインタラクションに関する研究が盛んに行われている.しかし,これらの研究の多くは,大規模な電磁石制御装置を用いて専用の磁性体を動作対象とするため,様々な場面で柔軟に応用させることは難しい.本研究では,電磁石による制御対象として,金属製の食器や工具などの日用品に着目した.こうした磁性を持つ日用品を電磁石で駆動させることで,日常生活の中での新しい情報提示手法や,エンターテイメントとしての応用に繋がる可能性がある.本研究では,電磁石で日用品を駆動させるための電磁石デバイスツールキットを提案し,そのプロトタイプを作製した.
VIDEO
発表
道貝 駿斗, 沖 真帆, 塚田 浩二. ToolShaker:電磁石を用いて日用品自体を駆動する情報提示手法の提案. 情報処理学会論文誌, Vol.60, No.2, pp.385-396. 2019-02-15. [PDF]
道貝 駿斗,沖 真帆,塚田 浩二,ToolShaker: 日用品自体を駆動する情報提示手法の提案,インタラクション2018論文集,口頭発表・インタラクティブ発表,INT18011,pp.90-95,2018. [PDF]
Hayato Dogai, Maho Oki, and Koji Tsukada. ToolShaker: Presentation Technique for “as-is” Display of Daily Commodities. In Proceedings of the 9th Augmented Human International Conference (AH ’18). Article 44, 3 pages, 2018. [PDF]
道貝 駿斗,新山 大翔,沖 真帆,塚田 浩二,日用品を駆動対象とした電磁石ツールキットの提案,インタラクション2017論文集,インタラクティブ発表(一般公開発表),pp.809-812, 3-508-39, Mar, 2017.[PDF]