複数の歩行軌跡に基づくGPSアートを用いた歩行促進アプリの提案

ウォーキングやランニングなどの歩行活動は,健康維持やメンタルヘルスの向上に効果があるが,多忙などを理由に運動時間を確保できない人が多い.従来の歩行促進手法では,運動のためにまとまった時間が必要であることが課題となっていた.そこで本研究では,GPS アートを活用した新しい歩行促進手法を提案する.提案するシステムは,ユーザが歩行時に記録した軌跡を組み合わせて作品を制作・閲覧できる機能を備えており,楽しみながら日常生活の中で自然に歩行活動を促進することを目指している.

発表

  • 尾本 悦基, 塚田 浩二. 複数の歩行軌跡に基づくGPSアートを用いた歩行促進アプリの提案. 日本ソフトウェア科学会 WISS2024 予稿集, デモ発表 3-B12. 2024-12. [PDF]

習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイス

本研究では ,家庭内でのゴミ捨てに着目し,習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイスを提案する.本デバイスでは,複数のセンサを組み合わせてゴミの状態を検出し,LEDマトリクスを用いてリアルタイムに可視化することで,ユーザの行動変容を狙う.

デバイス構成
ゴミを捨てる毎に,ディスプレイ内にブロックが出現し下方に積まれていく.ブロックのサイズはゴミの重さに応じて変化する.生ゴミ等のにおいを検知すると特殊なアイコンを表示し(図中央),ゴミが一定量を超えるとゴミ回収を促すアニメーションを表示する(図右).

発表

  • 金野 文哉, 塚田 浩二. 習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイスの試作. 情報処理学会研究報告, 2024-HCI-207(19), pp.1-8 . 2024-3. [PDF]
  • 金野 文哉,塚田 浩二. 習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイス. インタラクション2023論文集, インタラクティブ発表, 3B-49, pp.977-980. 2023-3. [PDF]

足音から歩行をデザインする靴の提案

私たちは,音の変化によって自分の行動に影響されることがある.また,逆に自分の行動の変化によって音を操ることもある.例えば,ゲーム内のBGMのテンポが早くなれば,視覚情報がなくとも「急がなければ」と行動し,講義中に退出するときは,普段よりゆっくり行動し音を鳴らさないようにする.このように,音と行動は相互に影響されている.本研究では,歩行動作に合わせて足音を動的に生成する靴型デバイスを提案する靴型デバイスを提案する.足音から歩行動作を誘導することと,歩行感覚を足音によって強めることの両面性を持ったシステムの開発を行う.


発表


StandOuter:第三者の視点を考慮した姿勢改善手法

人間は長年の生活の中で様々な生活習慣や癖が身につくが,健康に悪影響を及ぼしたり,悪い印象を与える悪癖や悪習慣も存在する.しかし,癖の多くは無意識に現れるので,本人が気づく事は難しい.そのため,癖の矯正には,第三者から癖の発生を指摘してもらうことが大切である.また,悪癖を改善するためには,悪癖の発生時にユーザがそれを認識し矯正すること,長期的にその悪癖を改善しようとするモチベーションを保つことが重要である.
本研究では立姿勢や着座姿勢という人間の姿勢の悪癖に焦点をあて,第三者の視線を考慮しつつ姿勢が乱れたその場を中心に悪癖の発生を通知するシステム「StandOuter」を提案する.また,リアルタイムで第三者への通知を行うフィードバック手法の効果について評価実験を行った結果,姿勢改善の意識付けを与える効果が期待できること,第三者から矯正の指摘を受けやすくなることが分かった.

発表

  • 西田 樹, 塚田 浩二, StandOuter: 第三者の存在を考慮した姿勢改善手法の提案, 情報処理学会研究報告, vol.2018-HCI-177, No.17, pp.1 – 7, 2018. [PDF]
  • Tatsuki Nishida and Koji Tsukada, StandOuter: interactive outerwear for improving posture using self-conscious feelings, In Proceedings of the 2017 ACM International Joint Conference on Pervasive and Ubiquitous Computing and Proceedings of the 2017 ACM International Symposium on Wearable Computers (UbiComp ’17). pp. 273-276, Sep, 2017. [PDF]
  • 西田 樹,沖 真帆,塚田 浩二, StandOuter: 第三者の視点を考慮した姿勢改善手法の提案, ソフトウェア科学会 WISS2016論文集, pp.305-306, 3-A21, Dec,2016. [PDF]

Future Center における多機能家具の能動的な利用を促すシステムの提案

近年,空間を効率的に使える多様な多機能家具が市場に出回っている.北海道函館市のFuture Center「はこだてみらい館」においても,多数のブロック型の多機能家具が設置されている.この多機能家具は来館者の創造力を刺激する目的で設置されており,来館者が自由に動かして活用することが運営者から期待されている.しかし現状では,ほとんどの来館者は設置されている多機能家具を動かさず,そのまま椅子や机として利用している.

この問題を解決するために,本研究では利用者に多機能家具の能動的な利用を促すインタラクティブ・システムを提案する.プロトタイプでは多機能家具にスマートフォンを取り付け,多機能家具活用のきっかけとなる動作(例:家具を重ねる/衝突させる)のインフォグラフィックスを提示し,その動作の検出と音/映像によるフィードバックを返す.これにより,来館者が自由に多機能家具を活用できる環境の構築を目指す.

はこだてみらい館の多機能家具
プロトタイプ外観

   
「重ねる」「衝突」動作の提示例

発表

  • 清野 風人,塚田 浩二,仲松 聡,Future Centerにおける多機能家具の能動的な利用を促すシステムの提案,インタラクション2018論文集,インタラクティブ発表,2B54,pp.738-741,2018.[PDF]

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