近年,導電性素材を用いたインタラクション研究が盛んに行われており,特に導電性インクが注目されている.導電性インクは,一般的な家庭用のプリンタに導入して印刷によって容易に電子回路を作成できる点が特徴である.一方,導電性インクは単一の紙に印刷して利用されることが多く,複数枚の紙に印刷し,重ね合わせて利用した例は少ない.本研究では,導電性インクを複数枚の紙に印刷して重ね合わせたブック型デバイスと,センサデータの記録/振り返り用のアプリケーションを実装し,「ページのめくり方」「本の持ち方」といった読書行為の認識を試みる.さらに,読書の癖や読み方といった,読書状況の推定の可能性について議論する.
発表
- 田口 克哉,塚田 浩二,導電性インクを利用した読書行為推定手法の提案,インタラクション2019論文集,インタラクティブ発表,2B-30,pp.576-579,2019.[PDF]