SorToio: 小型群ロボットを用いたアルゴリズム学習支援システムの提案

近年,プログラミング教育の早期化にともなって,小学生でも理解しやすい工夫を行ったプログラミング教材などが開発されてきた.その中でも,手に取って扱えるタンジブルなオブジェクトを使ったプログラミング手法が多数提案されている.一方で,ソートや探索のアルゴリズムを学習するためのタンジブルなシステムは少ない.
そこで本研究では,小型の群ロボットである toio を物理的に動かすことで,データ構造やアルゴリズムの学習を支援するシステム「SorToio」を提案する.各ロボットに値を持たせ,ロボット 1 台を定数,それらの並びを配列として扱うことで,配列内の要素の比較や交換をロボットの動作で表現することが可能になる.このシステムを用いて,データ構造やソートアルゴリズムなどを分かりやすく可視化する.

バブルソートの図解と実行の様子

発表

  • 板垣 智也, 塚田 浩二. SorToio: 小型群ロボットを用いたアルゴリズム学習支援システムの提案. 日本ソフトウェア科学会 WISS2024 予稿集, デモ発表 3-A08. 2024-12. [PDF] 【対話発表賞(一般)】

導電糸を活用した組紐型タンジブル・インタフェース

組紐は,柔軟性と強度を併せ持つため,固定や装飾等の多様な用途に利用できる.さらに,材料となる紐を変えることで,外観も美しくデザインできる.本研究では,導電糸と紐の組み方をカスタマイズすることで,異なる特性を持った導電組紐を製作する.さらに,製作した導電組紐の引っ張りや結んだ際の電気的な特性を測定し,その性能を調査する.これらの実験結果に基づき,導電組紐を活用したタンジブル・インタフェースの基礎検討を行う.

製作した導電組紐とその特徴
検証した8打ちのパターン(6種類・約20 cm)

発表

  • 穂積 佳, 塚田 浩二, 吉田 博則. 導電糸を活用した組紐型タンジブル・インタフェースの基礎検討. 情報処理学会研究報告, 2024-HCI-208(24), pp.1-7. 2024-6. [PDF]

習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイス

本研究では ,家庭内でのゴミ捨てに着目し,習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイスを提案する.本デバイスでは,複数のセンサを組み合わせてゴミの状態を検出し,LEDマトリクスを用いてリアルタイムに可視化することで,ユーザの行動変容を狙う.

デバイス構成
ゴミを捨てる毎に,ディスプレイ内にブロックが出現し下方に積まれていく.ブロックのサイズはゴミの重さに応じて変化する.生ゴミ等のにおいを検知すると特殊なアイコンを表示し(図中央),ゴミが一定量を超えるとゴミ回収を促すアニメーションを表示する(図右).

発表

  • 金野 文哉, 塚田 浩二. 習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイスの試作. 情報処理学会研究報告, 2024-HCI-207(19), pp.1-8 . 2024-3. [PDF]
  • 金野 文哉,塚田 浩二. 習慣的なゴミ捨てを楽しく支援するゴミ箱型デバイス. インタラクション2023論文集, インタラクティブ発表, 3B-49, pp.977-980. 2023-3. [PDF]

多様な学習状況をフィードバックするペン型デバイス

近年,初等教育をはじめとする教育現場では自律的な学習の重要性が高まっており,その支援手段として様々な IoT 文具が提案されている.本研究では,学習状況を複数の LED アレイで可視化することで,学習を開始する動機付けや意欲の継続を促すペン型デバイスを提案する.学習状況はペン内蔵の LEDアレイでフィードバックされ,クラウド上のデータベースに保存される.さらに,このデータを活用することで,多様な学習状況(例:現在の自分, 遠隔にいる友人, 過去の自分)を複数のLEDアレイを用いて提示し, ユーザ自身が比較する学習状況を選択することで, 学習の動機付けや意欲向上を促す.

発表

  • 山本 悠太, 沖 真帆, 塚田 浩二. 多様な学習状況をフィードバックするペン型デバイスの提案. インタラクション2024論文集, インタラクティブ発表, 1B-52, pp.410-413. 2024-3. [PDF]
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