近年,新学習指導要項での中学校保健体育における必修化の影響もあり,ダンスに対する関心が高まりつつある.ダンスの形式には大きく分けて,事前に決めた振付や曲に合わせて踊るショーケースと,DJ がランダムに選んだ曲に合わせて即興で踊り腕を競うバトルがある.本研究では,後者のバトル形式に着目し,リアルタイムに演者の動きや審査員の反応を取得し,ダンスの演出を支援するウェアラブルデバイスを提案する.
システム構成図.ダンサーの動きを帽子に組み込んだ加速度センサで取得し,ダンスバトルの勝敗を判定するジャッジの心拍をスマートウォッチで取得する.この「ダンサーの動き」「ジャッジの反応」と,バトルの「残り時間」の3要素を,帽子に組み込んだLEDテープで視覚化し,観客も交えてダンスバトルをより盛り上げることを狙う.
帽子デバイスの表現の一例.ダンサーの動きの大小や,ジャッジの心拍の大小に応じて,帽子のLEDテープの光る色/強さ/パターンが変化する.
発表
- 小林 真弓,沖 真帆,塚田 浩二,ダンスバトルを盛り上げるウェアラブルデバイスの提案 ,インタラクション2017論文集,インタラクティブ発表,pp.460-463, 2-504-21, Mar, 2017.[PDF]
近年,メディアにはほとんど露出せず,ライブハウスなどの小規模会場でのライブを中心に活動を行なうライブアイドルの活動が活発になっています.こうしたライブアイドルのコンサートは,一般のミュージシャンの場合と比べてステージとファンとのコミュニケーションが重視される特徴があります.本研究では,コンサートでファンの応援に連動して,アイドルの身につける装身具の外観が変化することで,ライブを盛り上げるシステム「Sync ☆ Idle」を提案します.
発表
- 堂林 まどか,沖 真帆,塚田 浩二, Sync ☆ Idol:ライブアイドルとファンを盛り上げるライブ支援装置, ソフトウェア科学会 WISS2015論文集, pp.155-156, 2-R07, Dec,2015. [PDF]
Arduino などのマイコンベースのツールキットが普及し,様々な場面で利用されるようになりました.例えば,代表的なArduino UNOと比べ入出力端子を増やした「Arduino Mega」,Arduino UNOより小型な「Arduino Pro Mini」や他のデバイスとワイヤレスで通信することが可能な「BlendMicro」などがありますが,特定の状況での利用を想定しているものは多くありません.本研究では,マイコン/センサ/アクチュエータを自動車の中で利用することに焦点を当て,既存のツールキットを車内に設置する際に生じる外観/電源/固定等の問題を解決でき,電子工作の初学者にも扱いやすいArduino互換のデバイスツールキット「CARduino」を提案します.車内での利用に適するように,可能な限り小型のデバイスを目指し回路設計や筐体設計を行い,プロトタイプを試作しました.
発表
- 山本貴文,沖真帆,塚田浩二: CARduino: 自動車での利用に適したデバイスツールキット,ソフトウェア科学会 WISS2014論文集, pp. 189-190 (Nov, 2014). [PDF]
- 山本 貴文, 塚田 浩二, 沖 真帆, CARduino: 自動車での利用に適したデバイスツールキット, 情報処理学会第45回ユビキタスコンピューティング研究会, 2015-UBI-45(13), pp.1-6, Mar, 2015. [PDF]
- 池田昂平, 山本貴文, 木村和弘,作品展示,第9 回金の卵オールスターデザインショーケース,AXIS Gallaly(六本木),2014/08/28-09/07,http://www.axisinc.co.jp/building/eventdetail/344
現在,料理のレシピは数多く存在するが,その多くは文字や画像で説明されたものである.しかし,素人が文字や画像のみのレシピを参考にしてその通りに料理を再現することは難しい.そこで,本研究では,調理の様子を確認可能な動画レシピに着目し,短時間で効率的に閲覧可能な「高速動画レシピ」の作成を支援するシステム「CookSum」を提案する.本システムは,まず調理している様子を撮影し,その中で特徴的なタスクを検出し字幕を生成する.検出方法には,二次元マーカーを利用した方法と音声認識を利用した方法の2 つを採用する.さらに,動画の字幕付きの部分とそうでない部分の再生速度を変換して動画を圧縮する.このように,動画を圧縮することで短時間でレシピの概要を効率的に理解することができる.
CookSumの利用イメージ
発表
- 橋本遼太朗,塚田浩二,栗原一貴: CookSum:動画レシピ作成支援システム, ソフトウェア科学会WISS2014 論文集, pp. 131-132 (Nov, 2014) [PDF]