アナウンス技術の練習支援システム

アナウンスは,一般的にテレビやラジオなどでアナウンサーが情報を分かりやすく伝えるための技術である.本研究では,アナウンス技術を要素毎に分類・定量化し,学習者のアナウンスを分析/フィードバックすることで,一人でのアナウンス技術習得を支援するシステムの構築を目指す.まず,アナウンス初心者/経験者の音声データを収集し,評価システムを実装してアナウンス技術の定量的な分析を図った.さらに,分析結果をユーザに提示するフィードバックシステムを試作し,評価実験を通してその使いやすさ等を検証した.

システム構成図

発表

  • 山田 真那子, 塚田 浩二. アナウンス技術向上のための練習支援システムの試作. 情報処理学会研究報告, 2026-HCI-217(22), pp.1-8. 2026-3. [PDF]
  • 山田 真那子, 塚田 浩二. アナウンス技術の練習支援システムに向けた基礎検討. 情報処理学会研究報告, 2024-HCI-208(34), pp.1-8. 2024-6. [PDF]

EEGと生体アルゴリズムを組み合わせた情動フィードバック手法の提案

近年,ウェアラブル脳波計(EEG)の発展により,日常環境での連続的な脳波計測が容易になり,長期的な情動観察とセルフレギュレーションへの活用可能性が広がっている.しかし,脳波計の生データは一般ユーザにとって解釈が難しいため,長期的な情動の変化を直感的に理解できる表現が必要である.
本研究は,ウェアラブル脳波計 MUSE 2 で脳波をリアルタイム計測し,覚醒度と感情価に基づく情動状態を推定した上で,その結果をスクリーン上の電子生命体の形態変化として表現する情動フィードバックシステムを提案する.生命体の形態や色彩がダイナミックに変化し,時系列での感情の蓄積/習慣/トレンドを体現することで,ユーザの感情認識とセルフレギュレーションを支援する.また,局所規則で複雑さを創り出す自己組織化的な生体集団アルゴリズムによって,人間の脳活動や情動変化の複雑さと生命らしさを表現することで,美的価値と長期的に利用する動機づけの促進を図る.

異なる感情状態で生成されたパターン例(ラッセルの感情円環モデルに基づいて割当)

発表

  • チョウ ネイガク, 塚田 浩二. EEGと生体アルゴリズムを組み合わせた情動フィードバック手法の提案. 情報処理学会 インタラクション2026論文集, インタラクティブ発表(プレミアム発表), 3B30, pp.1031-1035. 2026-3. [PDF]

歩行軌跡に基づくGPSアートを用いた歩行促進アプリ

ウォーキングやランニングなどの歩行活動は,健康維持やメンタルヘルスの向上に効果があるが,多忙などを理由に運動時間を確保できない人が多い.従来の歩行促進手法では,運動のためにまとまった時間が必要であることが課題となっていた.そこで本研究では,GPS アートを活用した新しい歩行促進手法を提案する.提案するシステムは,ユーザが歩行時に記録した軌跡を組み合わせて作品を制作・閲覧できる機能を備えており,楽しみながら日常生活の中で自然に歩行活動を促進することを目指している.


発表・採択

  • Etsuki Omoto and Koji Tsukada. GPStroke: A Walking Promotion Method using GPS Art with Multiple Walking Paths. Proceedings of the SIGGRAPH Asia 2025 Posters. Article 34, pp. 1–3. 2025-12. https://doi.org/10.1145/3757374.3771490
  • 尾本 悦基,塚田 浩二. GPStroke: 複数の歩行軌跡に基づくGPSアート制作手法の提案. 日本ソフトウェア科学会 WISS2025 予稿集, 登壇発表/デモ発表, pp. 67-72. 2025-12. [PDF]
  • 尾本 悦基.日常における歩行軌跡の組み合わせによる創造的歩行促進システム「GPStroke」.一般社団法人新雪 2025年度「北海道ITクリエータ発掘・育成事業(新雪プログラム)」 採択.https://shinsetsu.hokkaido.jp/koubo/2025_result (最終アクセス:2025年10月11日)
  • 尾本 悦基, 塚田 浩二. 複数の歩行軌跡に基づくGPSアートを用いた歩行促進アプリの提案. 日本ソフトウェア科学会 WISS2024 予稿集, デモ発表 3-B12. 2024-12. [PDF]

SlimeMolder:粘菌ファブリケーションのための自動培養システム

本研究では,粘菌をデジタルファブリケーションの系に組み込むための自動培養システムを提案する.粘菌は環境や刺激に応じて,広がり方が異なる特性を持ち,HCI 研究や芸術表現にとって可能性のあるマテリアルである.一方,粘菌の培養を日常生活環境で行うことは難しい.湿度や温度を一定に保ったり,餌を適度に与えるだけでなく,培地を定期的に交換する必要がある.そこで,本提案では粘菌の自動培養装置「SlimeMolder」を開発し,多彩なインタラクションや表現分野で活用可能な,粘菌ファブリケーション基盤を構築する.

発表・採択

  • Kaito Sakoda, Amane Tai, and Koji Tsukada. Slime-Molder: Fabrication System for Human–Slime Mold Co-Creation. In Adjunct Proceedings of the 38th Annual ACM Symposium on User Interface Software and Technology (UIST Adjunct ’25). Article 52, pp. 1–3. 2025. https://doi.org/10.1145/3746058.3759007 [PDF]
  • 迫田 海斗, 田井 普, 塚田 浩二. SlimeMolder : 粘菌を観察しながら育む粘菌ファブリケーションシステムの提案. 日本ソフトウェア科学会 WISS2024 予稿集, デモ発表 1-B04. 2024-12. [PDF]
  • 迫田 海斗.粘菌ファブリケーションのための粘菌の自動培養システム.独立行政法人情報処理推進機構(IPA)2024年度未踏IT人材発掘・育成事業 採択.https://www.ipa.go.jp/jinzai/mitou/it/2024/koubokekka.html (最終アクセス:2024年6月21日)
  • 迫田 海斗, 塚田 浩二. SlimeMolder:粘菌ファブリケーションのための自動培養システム. 情報処理学会 インタラクション2024論文集, インタラクティブ発表, 3B-35, pp.1220-1222. 2024-3. [PDF]
  • 迫田 海斗.粘菌の自動培養を目的とした「粘菌無限ランニングマシーン」.一般社団法人新雪 2023年度「北海道ITクリエータ発掘・育成事業(新雪プログラム)」 採択.https://shinsetsu.hokkaido.jp/koubo/2023/result (最終アクセス:2023年10月19日)

EMSmile: EMSを用いた自然な笑顔支援システム

本研究では,自然に見える笑顔「デュシェンヌスマイル」の表出を支援するシステムを提案する.一般的に,作り笑顔では口角だけが上がるのに対し,デュシェンヌスマイルでは,口角と頬が同時に挙上することに着目した.表情の変化を画像認識(OpenFace) を用いて定量的に判定しつつ,電気筋肉刺激(EMS)を用いて頬の筋肉を駆動するシステムを構築する.応用例として,普段の笑顔/システムで作り出した笑顔がデュシェンヌスマイルにどの程度近いかを判定する事例や,デュシェンヌスマイルの表出を苦手とするユーザを支援するために,口角の挙上を検出したらEMS で頬の筋肉を駆動するトレーニング手法等の構築を目指す.

表情の変化を「作り笑顔」「自然な笑顔」「それ以外」に認識するシステム例

発表

  • 島田 麻飛, 塚田 浩二. EMSmile: EMS を用いた自然な笑顔支援システム. 情報処理学会 インタラクション2025論文集, インタラクティブ発表, 1B32, pp.364-366. 2025-3. [PDF]
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