トランプ技術の習得を支援するカード型デバイスの提案

現在,スポーツ等の様々な分野でセンサやIT を使った技術の習得支援が多く研究されている.道具にセンサを装着して道具の動きを直接計測する手法は一般的であり,製品化されて広く使われているものも多い.しかし,トランプ等のカード技術(例: シャッフル/カット)の分野では,センサやIT を活用した技術習得支援の例は少ない.そこで本研究では,カード技術を計測するカード型デバイスを提案する.カードの基礎的な扱いで重要になる「指がカードのどこに触れているか」「カードがどの程度曲がっているか」を記録するプロトタイプ及びフィードバック用アプリケーションを実装し,評価実験を行った.

カード型デバイスの外観
カード技術例:スプリング
フィードバックアプリの画面キャプチャと機能

発表

  • Koji Tsukada, Kenki Tsuda, and Maho Oki. Card Type Device to Support Acquirement of Card Techniques. In Distributed, Ambient and Pervasive Interactions. HCII 2023. Lecture Notes in Computer Science, vol 14037. pp. 444–455. 2023. https://doi.org/10.1007/978-3-031-34609-5_32 [PDF]
  • 津田顕輝,沖 真帆,塚田浩二,トランプ技術の習得を支援するカード型デバイスの試作と評価,情報処理学会研究報告, 2018-EC-50(27), pp.1-8 (2018-12-14). [PDF]
  • 津田 顕輝,塚田 浩二,トランプ技術の習得を支援するカード型デバイスの提案,インタラクション2018論文集,インタラクティブ発表,2B46,pp.706-709,2018.[PDF]

カーレースの技術向上を支援する荷重位置可視化デバイス

本研究では,車体にかかる荷重位置をリアルタイムに可視化するデバイスを製作する.このデバイスでは,荷重移動を検知するセンサ部と可視化するディスプレイ部で構成される.センサ部では加速度センサと角速度センサを用いて荷重移動を推定し,ディスプレイ部では水面のメタファで可視化を行う.ドライバーに荷重移動を分かりやすく伝達することで,運転技術の向上を目指す.

試作デバイスの外観と水面の可視化例.可視化手法は容器に入った水が揺れ動く様をモチーフにして,真上から見たときの波紋と横から見たときの水面が波打つ様子を,LEDの点灯アニメーションで表現している.
試作デバイスを車に設置して使用している例

発表

  • 老沼 響,塚田 浩二. カーレースの技術向上を支援する荷重位置可視化デバイス. インタラクション2023論文集, インタラクティブ発表, 2A-10, pp.494-497. 2023-3. [PDF]

人と粘菌が共創する表現手法

本研究では、粘菌(真正粘菌モジホコリ)を使用した画材を用いて人と共に作品を生み出す新たな表現手法を提案する。 粘菌には、刺激によって広がり方が変わるという性質と着色できるという性質がある。そこで、着色した粘菌を画材とした「粘菌絵の具」 を作成し、誘因インク・忌避インク・テクスチャ等の刺激を活用することで、人の意図と粘菌のランダム性を組み合わせた表現を目指す。


発表・採択

  • 迫田 海斗.粘菌の自動培養を目的とした「粘菌無限ランニングマシーン」.一般社団法人新雪 2023年度「北海道ITクリエータ発掘・育成事業(新雪プログラム)」 採択.https://shinsetsu.hokkaido.jp/koubo/2023/result (最終アクセス:2023年10月19日)
  • 迫田 海斗,塚田 浩二. 人と粘菌が共創する表現手法. インタラクション2023論文集, インタラクティブ発表, 3B-34, pp.914-916. 2023-3. [PDF]

鬼剣舞の練習を支援するシステムの提案

日本の様々な地域で古くから民俗芸能が伝承されているが,昨今の情勢により伝承の形が変化し始めている.道場に赴いて練習をする機会が減り,代わりに,インターネットにアップロードされている動画を参考にするなどして,自宅で練習する機会が増えた.しかし,動画を参考にして練習する方法には,練習者が踊りを間違って解釈してしまいかねないという課題がある.そこで,本研究では,動画媒体を用いて鬼剣舞の踊りを適切に習得するための練習支援システムを提案する.このシステムは,練習者の踊りと練習に用いる動画内の踊りを比較し,2つの踊りの差異を練習者にフィードバックする.

右図はユーザと動画内の演者を赤と青の骨格で表し,ユーザに注意してもらいたい部分を黄色で示している.

発表

  • 近藤勝伍, 塚田浩二. 岩手の郷土芸能「鬼剣舞」の練習支援に関する研究. 第2回日本ダンス研究会. 2022-11-26.
  • 近藤 勝伍,塚田 浩二.鬼剣舞の練習を支援するシステムの提案.インタラクション2022論文集,インタラクティブ発表(プレミアム発表),4D-03,pp.522-525,2022-03-01.[PDF]

タットダンスの練習支援システムの提案

概要

タットダンスはストリートダンスの 1 種で, 指や手首,肘などの腕部を用いて幾何学的な形を組み合わせながら踊るダンスである.タットダンスの練習は, 独学で学ぶ場合と熟達者から学ぶ場合がある.独学の場合,自らの練習が効果的に行えているかの判断を初心者本人がするのは難しい.熟達者による指導の場合も,初心者と熟達者の間で身体の感覚の共有が難しく,初心者が模倣するのは容易ではない.
そこで本研究では,一人でも練習が行えるよう,練習の際にイメージされるパターンと手の動きのアニメーションをカメラ映像上に重畳表示し,それをなぞりながら練習するシステムの開発を行った.

システムの概要(左)とパターンの一例(右).
パターンとアニメーションは,練習段階にあわせた3種類を実装した.


発表

  • 嵐 冠太,塚田 浩二.タットダンスの練習支援システムの提案.インタラクション2021論文集,インタラクティブ発表,2A05,pp.277-280,2021-03.[PDF]

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