可動式レンズアレイを用いた情報提示手法の基礎検討

視点の変化によって異なる画像や動きを知覚させる技術として,レンチキュラやスリットアニメーションが知られている.本研究では,こうした視点依存的な視覚効果を応用し,情報提示や装飾的応用に活用できる新たな表現手法を模索する.具体的には,レンズアレイと画像パターンとの相対的な位置関係を変化させることで得られる視覚効果に注目し,回転移動に焦点を当てたプロトタイプを作成した.位置関係の変化の再現性を高めた状態で,多様な画像パターンを検証することで,視覚効果の発生条件を探索する.

凸レンズを複数配置した透明板(図左)と画像パターンを印刷した板(図中央)を重ね,中心を軸で固定して回転移動による視覚効果を確認できるようにした(図右).画像パターンを交換し,様々な効果を検証する.

視覚効果例.レンズアレイの移動により,「拡大・縮小」「歪み」「揺れ」「生成・消失」が観察されることに着目した.プロトタイプをゆっくり回転させることで,画像パターンの模様が拡大・縮小(ズームイン・ズームアウト)するような効果を確認できた(右図a~d).

発表

  • 鈴木 麻央,沖 真帆,塚田 浩二. 可動式レンズアレイを用いた情報提示手法の基礎検討. 日本ソフトウェア科学会 WISS2025 予稿集, デモ発表 2-C11. 2025-12. [PDF]

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