人間は長年の生活の中で様々な生活習慣や癖が身につくが,健康に悪影響を及ぼしたり,悪い印象を与える悪癖や悪習慣も存在する.しかし,癖の多くは無意識に現れるので,本人が気づく事は難しい.そのため,癖の矯正には,第三者から癖の発生を指摘してもらうことが大切である.また,悪癖を改善するためには,悪癖の発生時にユーザがそれを認識し矯正すること,長期的にその悪癖を改善しようとするモチベーションを保つことが重要である.
本研究では立姿勢や着座姿勢という人間の姿勢の悪癖に焦点をあて,第三者の視線を考慮しつつ姿勢が乱れたその場を中心に悪癖の発生を通知するシステム「StandOuter」を提案する.また,リアルタイムで第三者への通知を行うフィードバック手法の効果について評価実験を行った結果,姿勢改善の意識付けを与える効果が期待できること,第三者から矯正の指摘を受けやすくなることが分かった.
発表
- 西田 樹, 塚田 浩二, StandOuter: 第三者の存在を考慮した姿勢改善手法の提案, 情報処理学会研究報告, vol.2018-HCI-177, No.17, pp.1 – 7, 2018. [PDF]
- Tatsuki Nishida and Koji Tsukada, StandOuter: interactive outerwear for improving posture using self-conscious feelings, In Proceedings of the 2017 ACM International Joint Conference on Pervasive and Ubiquitous Computing and Proceedings of the 2017 ACM International Symposium on Wearable Computers (UbiComp ’17). pp. 273-276, Sep, 2017. [PDF]
- 西田 樹,沖 真帆,塚田 浩二, StandOuter: 第三者の視点を考慮した姿勢改善手法の提案, ソフトウェア科学会 WISS2016論文集, pp.305-306, 3-A21, Dec,2016. [PDF]