6月中旬、塚田先生&研究員の沖で、中国の深センに行ってきました。
深センは、世界屈指のハードウェア製造都市であり、世界中のハードウェア・スタートアップ企業が集結する場所です。そのため、ハードウェアスタートアップの聖地、東洋のシリコンバレー、ハードウェア系Makersのハリウッド、のように呼ばれることもあります。
今回は、6/19-21に開催されたMakerFaire深センに参加した後、ニコ技シンセン深圳観察会に参加して深センの今を調査してきました。
長くなってしまうので、今回の記事では、まずMakerFaire深センについてご紹介します。
MakerFaire深セン
MakerFaireは世界的に有名なDIYの祭典ですが、MakerFaireShenZhenは今年で4回目の開催(参考)。ソフトウェアパークというオフィスビル一帯を使い、かなり大規模な会場となっていました。3日間の合計来場者数は19万人を超えたとのこと!
この深センのMakerFaireは中国政府から支援を受けているとのこと。地下鉄の一部の車両やホームの看板にMakerFaireの広告が貼られていたのが印象的でした。特に開催地の最寄駅は壁も柱もMakerFaire一色。
基本は屋外での展示になっており、ビルとビルの間に大量のブースが並んでいました。企業展示も多く、MicrosftやIntel、深センのハードウェア企業 SeeedStudioやMakeBlock、クアッドコプターで有名なDJI、おなじみArduinoなどなど他にもたくさん。どのブースもかなり賑わっていて入るのが難しいほどでした。
一般ブースにもかなり多くの製品(に見えるデバイス類)が展示されていました。
PM2.5対策用のガジェット(左)、水槽に張り付き移動して魚の様子を記録できるデバイス(右)
個人的には、LookingGlassというところの巨大LEDキューブと、その上でチカチカしていた万華鏡風LEDボックスがお気に入りでした。BrainMachineみたいで、覗き込んだ時のわくわく感がよい。
会場の中央には大きなMakerFaireロボットのオブジェがあり、記念撮影スポットに。
MakerFaireTokyoでもおなじみのニコニコプラネタリウム部 による3Dプラネタリウム展示には行列ができていました(下記写真右の、パラソル下から奥にかけてずらりと)。
詳しくはこちら:ニコニコ技術部プラネタリウムのブログ(外部リンク)
他にも、スケルトニクス、品モノラボ、スイッチサイエンス、ジュリワタイさん、ニコニコ技術部など、日本からの出展も複数ありました。
展示/販売以外に、パフォーマンスが会場中央で行われ、フォーラム(各Makerの招待講演・ディスカッション)とNightPartyが別会場で行われていました。特に後者は、1日目は明和電機のパフォーマンス、2日目はMAKEファッションショー、3日目はAkiParty(秋葉原MograのようなDJイベント)が行われて大盛り上がりだったとのこと。残念ながら私たちはPartyには参加できなかったのですが、下記のブログから熱気が伝わってきます!
● 秋葉原を深センにもってきた『Aki Party』in Maker Faire Shenzhen 2015(やくたたずノート)
● AkiParty in MFSZ(あそいびん)
● make Fashion(あそいびん)
参加してみた感想としては、深センのMakerFaireは、ガジェット(電気的なデバイス)の比率がとても高く、かつそれぞれが製品として展示/販売されているのが印象的でした。一方、日本のMakerFaireは、もちろん製品展示もありますが、様々なジャンルにおいて情熱に任せて作ってみた作品/趣味的な展示が多いように思います。
電子部品が豊富で手に入りやすく、少数でも工場生産が行いやすい深センの地域性が出ているのかなと感じました。政府がサポートしているだけあり知名度も上がってきて入場者数も急増しているようなので、今後もどのようなイベントに成長していくのか楽しみです!
次回は、ニコ技シンセン深圳観察会についてレポートします。